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2MWダウンウィンド型風車
「全社をあげて取り組む体制で、ここまで乗り越えることができました。」
今北 明彦 三井造船 船舶・艦艇事業本部 事業開発部 部長

今北 明彦
三井造船 船舶・艦艇事業本部
事業開発部 部長

この案件に三井造船が参画を始めたときのメンバーであり、今も三井造船チームを率いる事業開発部長 今北明彦に、試運転開始までの道のりを聞きました。
「苦労した点は数えればきりがありません。まず、日本ではほぼ前例がないので、安全面の基準やルールさえ整備されていませんでした。風車からの荷重が浮体にどんな影響を与えるのか、その解析ツールも整備されていません。さらに海底の地盤や水深、波風潮流の強さなど、設計前に調べ上げるべきことも、その順番では行えませんでした。気が遠くなりましたね。アンノウンファクターをどのくらいに設定するかという判断をしながら、初めての設計を進めていきました。
しかし、我々には、海洋構造物の設置経験もある三井海洋開発というグループ会社や、三井造船昭島研究所がありました。社内にもエンジニアリング事業本部に風車の組立の実績があり、旧鉄鋼事業本部のほうではポンツーン(浮桟橋)の設置工事も経験していました。全社をあげての協力体制を築き、持っていた技術をつないだことで、様々な問題を乗り切ることができたと言っていいでしょう。」

2MWダウンウィンド型風車
2MWダウンウィンド型風車
「困難への挑戦が、確実に技術をしんぽ させています。」

困難な課題ほど、それを乗り越えたとき、技術は大きく前進する。今回もさらに進んだ技術を三井造船は習得しつつあると今北は言います。
「風車と浮体の連成解析の技術は確実に習得しました。それから係留の技術もさらにノウハウを蓄積できました。今回、数十のセンサーを浮体に積んでいるので、そこからの情報を得ることで、今までの解析や設計手法が合っていたのかを検証することもできるでしょう。また、初めてのものを短納期でつくっていますので、よりコストダウンできるところも見えてきます。この経験は、石油産業用の海洋構造物の技術にも必ず活かされていくと思います。
まずは、この浮体式洋上風力発電の事業化をメインターゲットとして必ずやり抜きたいと思っています。開発というものは担当する人の執念で決まる。言い出しっぺである自分が最後までやり抜くぞと思って、取り組んでいきます。」

実証研究中の2MW風車と変電設備に続き、現在は第2期工事が進行中。2015年には世界にも例のない規模の洋上ウィンドファームができあがる予定です。きっとできる。つくりあげてみせる。福島沖を再生可能エネルギーの生産地へ。技術の夢と執念が、今日も荒波を越え、風車を支えています。

地球には、夢がある。Vol.03
夢と希望の風車を、海へ。
福島復興 浮体式洋上ウィンドファーム 実証研究プロジェクト
(取材:2013年6月)

「三井造船動画チャンネル」でもご紹介しています。ご覧ください。

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