三井造船技報

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三井造船技報

第202号
三井造船技報 第202号(平成23年2月発行)
表紙説明:インドネシア国向けフルミッション型操船シミュレータ
インドネシア国向けフルミッション型操船シミュレータ
三井造船は、インドネシア国内での海事教育訓練装置として統合フルミッション型操船シミュレータ(Full MissionType Ship Simulator:FMSS)を、日本政府の円借款供与案件である「海事訓練学校整備事業」の一環として受注し、2010 年1 月にジャカルタのBP3IP 校、セマランのPIP 校及びマカッサルのPIP 校へ引渡した。
FMSS は操船シミュレータシステム(Ship ManeuveringSimulator System:SMS)、 エンジンルームシミュレータシステム( Engine Room System:ERS)及び、実機ディーゼルエンジンプラント(Diesel Engine Plant:DEP)の3 システムから構成される統合型のシステムである。
SMS は ERS 及び DEP とリンクされているため、船橋部と機関部が連携した練習船での訓練と同等のシミュレータ訓練が、練習船よりも、より効率的に安全に、しかも低コストで可能である。


II 製品・技術ニュース
全文PDF(434KB)

  • 西大津BP 藤尾奥町高架橋鋼上部工事
    -狭あいな場所での桁架設-
    【問い合わせ先】
    鉄構・物流事業本部 鉄構運搬機工場 鉄構設計部
    TEL 097-593-3773 太田 真二

  • 水郷大橋工事用函体製作工事
    -組替え可能な河川内仮締切用鋼製函体の製作-
    【問い合わせ先】
    鉄構・物流事業本部 鉄構運搬機工場 鉄構設計部
    TEL 097-593-3773 笠間 慈弘

  • 浮島2期廃棄物埋立B護岸ケーソン製作その3工事
    -ハイブリッドケーソン5函完成-
    【問い合わせ先】
    鉄構・物流事業本部 鉄構運搬機工場 鉄構設計部
    TEL 097-593-3062 中野 訓雄

  • 風力発電研修施設建設工事完成
    -拡大する風力発電設備のメンテナンス強化に寄与-
    【問い合わせ先】
    鉄構・物流事業本部 建設エンジニアリング部
    TEL 03-5202-3907 春日井 清秀

I 技術論文・報告
1. インドネシア国向けフルミッション型操船シミュレータの開発
上入佐光、五十嵐和之、青木隆司、草ヶ谷誠一、岸本隆、白井潤二

三井造船と三井造船昭島研究所は、これまで培ってきた小型船舶操船シミュレータやオンボード操船シミュレータの開発技術に基づき、インドネシア国の海事教育訓練用として統合フルミッション型操船シミュレータを開発、納入した。
本シミュレータは操船シミュレータシステム、エンジンルームシミュレータシステム、実機ディーゼルエンジンプラントから構成されており、ブリッジと機関室が連動して実船さながらの訓練ができることが大きな特長となっている。
本報では、これら3 システムの内、当社独自の技術で開発した操船シミュレータの構成、機能、運動モデルなどについて主に紹介する。

全文(621KB)

【問い合わせ先】
機械・システム事業本部 機械工場 産業機械設計部 電子・制御グループ
TEL 0863-23-2335 白井 潤二

株式会社三井造船昭島研究所 業務統括部
TEL 042-545-3111 上入佐 光
2. 高炉用軸流圧縮機の高濃度酸素富化への対応
石原修二、小野修一郎、田杭隆一、沢井幸光

製鉄所では銑鉄の生産量を増大させるため、酸素濃度を高めた酸素富化空気を軸流圧縮機を使用して高炉に送風している。従来仕様の圧縮機でも酸素富化率5%(酸素濃度26%)までの実績は有しているが、より高濃度の酸素富化への対応が強く望まれている。しかし、酸素濃度の上昇に伴って焼損事故の危険性が増大する。例えば、軸流圧縮機内部は、動翼先端とケーシングの隙間が非常に狭く、接触した場合に発生する火花は燃焼の3 要素の一つである火源となり得る。ただし、実際の酸素富化環境下で発生する現象については不明な点が多い。
そこで、高濃度酸素富化状態で鋼材の接触摩耗試験を行い、酸素濃度と火花の発生状況、鋼材の摩耗及び発熱特性との関係を定性的に明らかにした。さらに、高濃度酸素富化に対する焼損事故防止対策として、接触の可能性のある部材表面にNi-BN 系アブレイダブル溶射を施すことにより、安全性を確保できることを検証した。

全文(264KB)

【問い合わせ先】
技術本部 玉野技術開発センター
TEL 0863-23-3061 石原 修二
3. 作業観測法を適用した労働安全評価手法の開発
篠田岳思、田中太氏、藤原和俊、佐々木昭、志水栄一、内村俊昭、三宅真一、中井孝之、岡田実、
尾崎昭生、太田巧

あらゆる産業活動において労働災害の防止は重要課題である。本研究では造船所での作業事故を未然に防ぐために、リスクアセスメントによる安全改善を目的としており、労働災害のデータベースの構築をはじめとして、作業や作業環境の潜在的危害の把握と作業における定量的な不安全状態の把握、安全改善の対策の立案方法について検討を行った。不安全状態の把握のために開発を行った小型携帯情報端末による作業・安全観測システムは、作業・安全観測及び記録、観測記録・集計、作業・安全解析、作業・安全評価のステージから成り、作業・安全観測により得られたデータを基にして不安全状態の定量化を行い、問題点の改善として生産設計・計画にフィードバックを行うことを目的としている。

全文(133KB)

【問い合わせ先】
技術本部 技術総括部
TEL 03-5202-3600 小野 幹訓
4. デジタル符号方式レーダの開発
土井恭二、木村憲明、弓井孝佳

近年、構造物の非破壊検査に対する要求が高まっている。その対象も従来の土木分野から建築分野へと広がりつつある。この適用分野の拡大に伴い、レーダに要求される仕様も多岐にわたってきている。現在のアナログ方式を用いたレーダにおいては、仕様が変更されるたびに設計を変更する必要があり、開発に多くの時間を要していた。今回開発したデジタル符号方式レーダは、擬似ランダム雑音の相関を用いて物標からの反射信号を検出する方式を採用している。本方式では使用する符号を変更するのみで各種の仕様に対応することができ、開発に要する時間を大幅に短縮できる。
本報では、デジタル符号レーダに用いられる符号の概要及び試作したシステムによる実験結果について報告する。

全文(242KB)

【問い合わせ先】
技術本部 玉野技術開発センター
TEL 0863-23-3021 土井 恭二
5. 蛍光寿命フローサイトメータを用いた創薬アッセイに向けた生細胞内FRETの高精度評価
山口卓二、林弘能、伊藤彰英、中田成幸

近年、疾病の原因となる標的タンパク質に特異的に反応し、効果が高く、副作用の少ない分子標的薬の開発に対する期待が高まっている。この開発においては、実際の生体に近い生きた細胞の中で、標的タンパク質に対する薬剤候補の作用を直接計測することが望ましく、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)現象を利用した手法が研究され、注目を集めてきた。従来のFRET 評価は、2 種の蛍光分子間のエネルギー移動に伴う蛍光強度変化の検出により行われてきたが、蛍光分子の濃度変動や吸光係数変化の影響を受け易いなどの課題が指摘されている。
三井造船では、蛍光寿命を計測することにより、これらの変動の影響を受けずにFRET 評価ができる蛍光寿命フローサイトメータの開発と検証を進めてきた。今回、細胞のがん化に密接に関わっている細胞内タンパク質のMEK とERKの結合や解離を検出できるFRET プローブを細胞内に発現させ、これに対するMEK 阻害剤の濃度依存的薬剤応答が従来の蛍光強度比法よりも高精度で検出できることを確認した。このアッセイ系は、創薬現場において抗がん剤のスクリーニングに有用であると考えられる。

全文(283KB)

【問い合わせ先】
技術本部 玉野技術開発センター
TEL 0863-23-3021 山口 卓二
Ⅲ Home Page News
1. 「三浦バイオマスセンター」(愛称:「MKE BIMA ステーション三浦」)が完成
- 地域の特性を生かしたバイオマス(農水産物残渣)の利活用に貢献 -
詳細は下記URLの「トピックス」をご参照下さい。
http://www.mes.co.jp/press/2010/20101214.html
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