三井造船技報

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三井造船技報

第204号
三井造船技報 第204号(平成23年10月発行)
表紙説明:
ECRプラズマ成膜装置の写真3組
ECR プラズマ成膜装置
IT 社会を根底で支えているのは電子・光デバイスの高性能化・大容量化である。これを実現するためには、薄膜技術の革新が必要不可欠で、エム・イー・エス・アフティ株式会社は、1989 年以来、電子磁気共鳴(ECR)プラズマ技術を採用した成膜装置の開発・販売を行っている。このECR プラズマ技術を用いることにより、半導体に対するダメージを抑制した薄膜形成を可能とした。ECR プラズマ技術は他では実現できないオンリーワン技術であり、特に半導体レーザの端面コートの分野では、このECR プラズマ成膜技術は、独占的な技術と認められ、国内外の工場で広く使用されている。この他、ECR プラズマ技術の新たな適用先として、LED 用のITO 膜、パワーデバイス用のカーボン膜の可能性が明らかになった。今後とも、この先端技術を発展させ、IT 社会の発展に寄与していく。
①AFTEX-6200MarkⅡ(量産用・研究用成膜装置)
②AFTEX-9800(量産用成膜装置)
③AFTEX-2300(研究用成膜装置)


II 製品・技術ニュース
全文PDF(425KB)

  • 火力発電所 石炭バンカ製作工事
     -常陸那珂火力発電所 第2 号ボイラ設備-
    【問い合わせ先】
    鉄構・物流事業本部 鉄構運搬機工場 鉄構設計部
    TEL 097-593-3773 松田 秀一

  • ANA 羽田ドックスタンド
     -新機種BOEING787 受け入れ-
    【問い合わせ先】
    鉄構・物流事業本部 建設エンジニアリング部
    TEL 03-5202-3908 山口 為久

  • 太陽熱発電実証プラント
     -技術開発を進め実証試験により性能を確認-
    【問い合わせ先】
    機械・システム事業本 事業開発部
    TEL 03-5202-3960 塚田 純

  • 高効率汚泥脱水機“e -ダイナプレス”
     -汚泥リサイクルの省エネルギ化を実現-
    【問い合わせ先】
    三井造船環境エンジニアリング株式会社 環境ソリューション事業本部 営業部
    TEL 03-3675-4052 西村 健次

  • 営業戦略ソリューション“Miprime まい・ぷらいむ”
     -CRM ソリューションをベースにした新しい事業情報システム-
    【問い合わせ先】
    三井造船システム技研株式会社 第一ビジネスソリューション事業部 営業部
    TEL 043-274-6165 細田 季之

I 技術論文・報告
1. 船舶構造設計効率化のための自動処理システムの開発
神永肇、望月幸司

一般に、船体構造は船級規則の強度要件を満たすように設計される。近年、国際船級協会連合(IACS)の共通構造規則(CSR)が制定されたが、CSR を適用した設計作業は複雑で、船級協会が提供する業務支援システムの適用が不可欠となっている。さらに、CSR を満足する板厚を決定するまでには、構造モデルの修正と構造解析の実行及び結果の評価を繰返し実施する必要があり、課題となっていた。そこで、これらの作業を完全自動化することにより、精度と信頼性が確保された合理的設計を短期間に実施できるシステムを構築した。
このシステムにより複数ソフトの連携計算と人的判断、データ修正作業などの長時間に及ぶ設計者の拘束が解消されると共に、操作ミスや判断ミスのヒューマンエラーを防止することができるようになった。具体的には、CSR 対応の支援ソフト、プリ・ポスト処理ソフト、構造解析ソフト、その他独自開発ソフトを用いた作業を最適化支援ツールにより統合し、対話型の操作部を自動化することにより、作業時間の半減が可能となった。今後、最適化設計への適用を計る予定である。

全文(315KB)

【問い合わせ先】
船舶・艦艇事業本部 基本設計部
TEL 03-5202-3529 神永 肇
2. 低温プラズマ技術を応用したエンジン起動時対応DPF の開発
加藤寿仁、野津匡史、松岡克憲、今井兼久

舶用ディーゼルエンジン(DE)の排出ガス規制は、国際海事機構(IMO)による国際的な規制が2005 年5 月に発効されて以来、次第に強化される方向にある。2008 年10 月に開催された第58 回海洋環境保護委員会(MEPC)において、2011年1 月以降に建造される船舶からの窒素酸化物(NOx)の排出を、一次規制基準で15 ~22% 削減するという二次規制が採択されており、粒子状物質(Particulate Matter:PM)についても、近い将来規制対象となる情勢にある。国内でも東京都において、内航船の港湾内での排気ガス規制化が進められつつある。また、自動車運搬船やコンテナ船を運航する船主、船舶運航管理会社が、港湾停泊時に中速DE 発電機関から排出されるPM、特にスス(Soot)による積荷汚染の防止を要求していることから、脱じん装置(Diesel Particulate Filter:DPF)の需要が見込まれる。
このような顧客ニーズに対応するために、1 MW 出力、2,000 ppm 硫黄含有LSA 重油(JIS 規格1 種1 号)使用の中速DE 発電機関を対象として、低温プラズマ技術を応用したDPF をダイハツディーゼル株式会社と共同して2008 年度までに開発した。開発したDPF は、エンジン定常運転時における脱じん率が50% 程度のものであった。一方、エンジン起動時の非常にスス濃度が高い排気ガスに対して、より大きな脱じん率が顧客から求められており、エンジン起動時に限定して、脱じん率を大幅に向上した改良型プラズマDPF を開発した。

全文(543KB)

【問い合わせ先】
技術本部 千葉技術開発センター
TEL 0436-41-1930 加藤 寿仁
3. 舶用低速ディーゼルエンジンのシミュレーション技術の開発
辻康之、田中一郎

舶用低速ディーゼルエンジンには、CO2 削減のための技術開発に留まらず、NOx とSOx の環境規制強化への対応が求められているが、エンジン単体での達成は困難であり、排熱回収システムや脱硝・脱硫装置との組み合わせ、LNG 燃料の利用などの対応が考えられる。すなわち、今後のエンジンは、舶用推進システムとして各種機器との組み合わせが予想され、システムが複雑化するため、制御系を含むシステム全体の応答を再現するシミュレーション技術が有用となる。制御系を含むシステムの再現は、過渡応答の再現と大規模なシステム全体を対象とするため、再現精度とシミュレーションモデルの簡易化を両立する必要がある。
低速ディーゼルエンジンを構成する各要素を単純にモデル化し、連携させることにより、シミュレーション結果は、陸上試験と誤差10% 程度で、主軸トルク、軸回転数などの応答も良好な一致を得た。また、今後予想される環境装置、廃熱回収装置によるシステム大規模化へも対応できる可能性を確認した。

全文(384KB)

【問い合わせ先】
技術本部 玉野技術開発センター
TEL 0863-23-3021 辻 康之
4. 電子磁気共鳴(ECR)プラズマのSiC キャップアニール膜への応用
廣野滋、田嶌哲也、鳥居博典、天沢敬生、岡崎良弘

SiC パワーデバイスは、省エネルギーへの強い要求に応えることができるデバイスとして期待され、近年その研究開発が急激に立ち上がりつつある。エム・イー・エス・アフティ株式会社では、独自技術である電子磁気共鳴(ECR)プラズマを用いた成膜装置の製造販売を展開しており、マーケット拡大の一環として、SiC パワーデバイス用のキャップアニール膜への適用を検討した。
ECR プラズマで成膜したカーボン膜は、ダイヤモンドに匹敵する硬さとダイヤモンドより19 桁大きい電気伝導性を有する新規な結晶性カーボン材料である。この膜は、2,000℃に近い耐熱性を示すため、SiC へのイオン注入後の活性化アニール用のキャップ膜として有効であり、この手法により、アニール後SiC 基板において、原子レベルで平たんな表面が得られる技術を確立した。

全文(358KB)

【問い合わせ先】
エム・イー・エス・アフティ株式会社 八王子工場 開発部
TEL 042-632-8845 廣野 滋
Ⅲ Home Page News
1. 次世代の環境対応・低燃費船66 000 重量トン型バルクキャリアー
「neo Supramax 66BC」2 隻の受注

詳細は下記URLの「トピックス」をご参照下さい。
http://www.mes.co.jp/press/2011/20110727.html

2. 世界最大級のダブルハルVLCC“チョウカイサン”引き渡し
ダブルハル燃料油タンク装備の「三井マラッカダブルマックス」第10 番船

詳細は下記URLの「トピックス」をご参照下さい。
http://www.mes.co.jp/press/2011/20110901.html

3. シンガポール/ ZEON Chemicals Singapore Pte. Ltd. 向け
スチレンブタジエンラバー製造プラント建設工事起工式

詳細は下記URLの「トピックス」をご参照下さい。
http://www.mes.co.jp/press/2011/20110902.html
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