三井造船技報

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三井造船技報

第215号
三井造船技報 第215号(平成27年8月発行)
表紙説明:
三井造船の3種類の免震型岸壁クレーンの組写真
三井造船では、1995 年の阪神大震災を契機として、免震機能を有する岸壁コンテナクレーン(ポーテーナ)を開発し、商品化してきた。その後、2007 年には、法令改正(レベル2地震動)に適合したポーテーナを我が国で初めて納入した。
最新のポーテーナは大型化が進みアウトリーチが70 m に達するものもある、一方で、物流のハブとなる大都市港湾では空港に隣接することも多く、高さ等寸法的な制約を受けることがある。
高さ制限と免震性能を同時に満たすため、当社では中折れブーム式免震ポーテーナを商品化し、更に厳しい制限に対応したシャトルブーム式も開発した。
今後も使用される環境に適した港湾荷役機器製品を開発・商品化し、物流拠点の機能確保に貢献していきたい。
①レベル2 対応の免震ポーテーナ(清水港)
②中折れブーム式免震ポーテーナ(東京港大井埠頭)
③レベル2 対応のシャトルブーム式免震ポーテーナ



III 製品・技術ニュース
全文PDF(786KB)

  • レーザ・アークハイブリッド溶接技術を開発
    -船舶建造へ適用-

    【問い合わせ先】
    技術開発本部 玉野技術開発センター
    TEL 0863−23−3103 小野 昇造


  • 重要文化財の長寿命化工事
    -清洲橋長寿命化工事(その2)-

    【問い合わせ先】
    三井造船鉄構エンジニアリング株式会社
    TEL 0436−43−1853 村中 大助


  • 大釜谷川橋(仮称)PC 上部工の建設
    -道南圏の高速交通ネットワークの形成-

    【問い合わせ先】
    ドーピー建設工業株式会社
    TEL 011−221−1571 松井 敏二

I 製品・技術解説
1.世界初“ロープロファイル免震クレーン”
安藤和彰

全文(1,155KB)

【問い合わせ先】
機械・システム事業本部 運搬機工場 設計部
TEL 097−593−3135 安藤 和彰

II 技術論文・報告
1. 地域循環型のCO2 削減を目的とした木炭スラリー燃料の開発
富田康弘、石川厚史、宮地健、松尾和芳

重質油を多量に消費する工業用燃焼炉等の大規模固定発生源から排出されるCO2 削減は喫緊の課題である。これを解決するために、カーボンニュートラルな木質バイオマスから重質油代替となる木炭スラリー燃料を製造する技術開発を行った。木質バイオマスを無酸素状態で熱分解して製造した木炭と、重質油及び分散剤を混合撹拌することで、木炭スラリー燃料の製造方法を確立した。本開発では、木炭濃度26wt% のA 重油スラリー燃料と、木炭濃度20wt% のC 重油スラリー燃料の2 種類を試作し、燃焼試験を行った。その結果、ばいじんの発生はなく、重質油と比べてNOx 濃度が2~3 割低減される良好な結果を得た。さらに、年間3 万トン規模の林地残材を原料として木炭濃度20wt% のC 重油スラリー燃料を製造し、地域循環型社会でC 重油代替として使用した場合、年間約9 千トンのCO2 削減効果が得られる試算結果となった。

全文(517KB)

【問い合わせ先】
エンジニアリング事業本部 プロジェクト部
TEL 043−351−9112 富田 康弘

2. 潮流の影響を考慮した2 浮体の動揺特性評価手法の開発
大石剛央、島田潔、山口弘志

浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)での荷役時に、FPSO とタンカーとの相互作用の評価が安全上重要であり、三井造船昭島研究所は、これに対応するため水槽実験等によりシミュレーション評価技術の精度向上に努めている。
2 浮体間の相互作用検討のため、まず波浪と潮流が併存する条件下において、空気式防舷材模型を用いた横付け係留方式の動揺試験を実施し、潮流の影響によってロールの同調振幅が減少することを確認した。次に、潮流の影響を考慮したロール減衰係数の算定式を用いることによって、精度の良い2 浮体動揺計算ができることを示した。さらに、空気式防舷材の摩擦係数を考慮した減衰係数の算定式を用いることで、サージ応答についても理論計算の推定精度を高めることができることを、水槽試験結果との比較によって示した。
これらの検討により、近接する2 浮体の運動に関わる動揺や係留力の精度の良い評価が可能となり、今後の海洋開発への更なる貢献が可能となった。

全文(494KB)

【問い合わせ先】
株式会社三井造船昭島研究所 事業統括部
TEL 042−545−3115 大石 剛央

3. 沿岸型波力発電装置の開発
−大洗港で実証試験を開始−
中野訓雄、川口隆、前村敏彦、宮島省吾

東日本大震災以降、わが国のエネルギー計画の見直しの中で、再生可能エネルギーの利用促進が強く求められている。そのような状況の中、海洋国家として海洋エネルギー利用の機運も高まり、現在、関連技術の開発が進められている。
三井造船は、平成25 年度(平成25 年10 月)に環境省地球環境局から「小型で高効率な波力発電システムに関わる技術開発・実証事業」を受託し、平成27 年度中の本格的な実海域実証試験を目指して開発を進めてきた。当社は、波力発電装置のフロートの波による上下運動の位相をπ/2 遅らせることにより、波のエネルギーを最も効率良く回収できる同調制御の方式を導き出した。水槽を用いた模型試験によりこの効果を確認し、大洗港で実証試験を行うこととなった。
本報では、波力発電の理論的な考察と環境省事業として当社が実施している沿岸型波力発電装置の開発状況について報告する。

全文(534KB)

【問い合わせ先】
技術開発本部 技術総括部
TEL 03−3544−3025 中野 訓雄

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