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2009年

2009年7月21日
ディーゼルエンジン新組立・試験運転工場竣工

ディーゼルエンジン新組立工場

三井造船株式会社(社長:加藤 泰彦)が、玉野事業所(岡山県)機械工場で建設を進めてきたディーゼルエンジンの新組立工場が完成し、このたび本格稼働を開始しました。


今回建設した工場は、全生産台数の約4割を占めるシリンダーの口径が500mmのディーゼルエンジンの組立・試験運転を行う工場です。同型機関はこれまでもタクト生産方式を採用し、5日で1台の組立、試験運転を行なってきましたが、新工場では3日に1台行い、年間80台(約100万馬力)の製造を予定しています。
運転台は2面あり、運転後は揚重能力が350トンの天井クレーンで解体することなく一体で出荷が可能です。
また、これまで分散していたエンジンの各ブロックの部分組立ステージを工場内に配置し、組立用部品の集荷の簡素化や各ブロックの工場間移動の軽減を図っています。


新組立工場においては、環境に配慮し、運転時に電気使用量を削減できるシステムを導入しております。エンジンの冷却水(温水)の熱を熱交換器により回収し、潤滑油の清浄時の加熱や燃料油の温度コントロールに使用することで、従来使用していた電気式ヒーターを不要としました。
また、潤滑油や冷却水を供給する電動ポンプをインバータ制御する事で運転するエンジンの大きさに合わせ電力を最小限に抑えるなど省エネ化を図っています。


三井造船は、1926年に世界的なエンジンブランドであるデンマークのB&W社(現:MAN-Diesel社)とディーゼルエンジンに関する技術提携を結び、1928年には1号機を製作、2008年3月には世界初の単一機種累計生産6,000万馬力を達成しています。


さらにアフターサービス分野での強化も図っており、通信衛星、インターネットを活用した大型舶用ディーゼルエンジンの性能診断・余寿命診断システム(商品名:e-GICS、e-GICSW)などにより、顧客満足の向上を目指していきます。


[新設工場概要]
名称 重機工場D棟
建屋 長さ125m×幅35m 面積4,375m2
揚重設備 350トン天井クレーン×1基、10トン×1基、6トン×4基等
お問い合わせ先
広報室 乾(いぬい)  電話:03-5202-3147