トップ > プレスリリース(2010) > ハイビジョンカメラ搭載高速潜航型小型水中ロボット
2010年

2010年05月17日
ハイビジョンカメラ搭載高速潜航型小型水中ロボット
-水中ロボットも200万画素のハイビジョン水中映像の時代に突入-

水中ロボット
三井造船株式会社(社長:加藤 泰彦)は、海洋土木株式会社(代表取締役:小關 良二氏)向け水中ロボット「Mitsui RTV. N-Hyper300EXY」を完成し、このほど納入しました。

本ロボットは、潮流が早い海域でもスムーズに動くことができるように高出力スラスタ(推進器)を装備し、高機能なデジタル制御と超音波探査ソーナーの採用により、従来機種と比べ大幅に操縦性能を向上させた最新鋭機種です。

また、300mの海底も3分あれば潜航可能で、小型水中ロボットでは最速の潜航速力です。小型水中ロボットは潜行中に潮流に流される欠点がありますが、機首を真下に向けること(トリムコントロール制御:特許取得済)により、前進速度がそのまま潜航速度になり、この欠点を最小限に抑えることができます。

さらに、漁礁等を撮影するTVカメラについては、操縦用カメラとしてハイビジョンカメラを装備し、魚礁等をリアルタイムかつ高品質に撮影し、船上のモニターに映し出すことができるようになりました。操縦者はハイビジョン映像を船上にいながらして見ることができます。これにより魚礁の集魚状況調査において、魚種の判別などがより一層正確になるものと期待されています。

本ロボットでは、操縦者の運用負荷を軽減するために操縦支援機能を充実させ、各種の自動操縦モード(ソーナートラッキング機能:特許取得済、自動方位保持、自動深度保持、自動ロール角水平保持、自動トリム角保持、)を装備しており、あらゆる水中環境条件で活躍できる高性能小型水中ロボットです。

三井造船では、小型汎用水中ロボットの製造実績が300台あり、海洋調査の分野でも数多くの納入実績があります。今後、海洋調査の分野において、本ロボットのような小型高性能型水中ロボットを拡販していくとともに、ダイバーでは作業できない深度の海洋構造物の維持管理に使用する小型水中ロボットを港湾工事会社、潜水調査会社、海洋調査会社などにも積極的に営業活動を行っていきます。

[Mitsui RTV. N-Hyper300EXYの概要]
使用深度 300m
寸法 約119cm×約59cm×約64cm(長さ×幅×高さ)
重量 約56kg(空中重量)
速力 約3.6ノット(最大前進・最大潜航、静水時)

主な機能:
1)超音波探査ソーナー
遠距離の物標の探索が可能
2)操縦者支援機能
・ソーナートラッキング機能
モニター(タッチパネル式)に表示されたソーナー画面のターゲットに触れることで、水中テレビロボットがその方位を自動保持。
・自動方位保持機能
・自動方位安定機能
・自動深度保持機能
・自動ロール角水平保持機能
・自動トリム角保持機能
機首下げ潜航およびあらゆる姿勢制御(特許取得済)
3)観察・撮影機能
・ 前方カメラ カラー,1/3インチCMOS、約200万画素、10倍ズーム
・デジタルスチルカメラ(ストロボ×2台)
・後方カメラ カラー,1/3インチCCD、38万画素


担当
特機・水中機器部(水中機器営業担当)
担当:野口  電話:03-5202-3530
お問い合わせ先
広報室
乾(いぬい)  電話:03-5202-3147