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2013年

2013年04月17日
船舶用電子制御式ガスインジェクションディーゼル機関(ME-GI)のデモンストレーション運転実施について

Mitsui-MAN B&W_6S70ME-GI
三井造船株式会社(社長:加藤 泰彦)は、株式会社商船三井(社長:武藤 光一)の協力のもと、国内で初めて天然ガスを燃料とした舶用低速ディーゼル機関(電子制御式ガスインジェクションディーゼル機関、以下:ME-GI)のデモンストレーション運転を実施し、現在殆どの商船に搭載されている油焚きディーゼル機関と同様の信頼性を有することを確認しました。
今回のデモンストレーション運転は、当社が受注した油炊き電子制御ディーゼル機関を一時的にME-GIに改造し、実施したものです。

従来、舶用ディーゼル機関の燃料は重油が主体でしたが、環境負荷が低く、シェールガス開発により、近い将来、経済性においても魅力的となる天然ガス燃料が注目されています。
当社は、平成6年に千葉事業所内に低速ガスインジェクションディーゼル機関(GIDE)発電設備を完成させ、ガス焚き低速ディーゼル機関による発電事業を行うとともに、LNG(液化天然ガス)運搬船の推進機関に採用すべく、本機関の信頼性の検証ならびに運転ノウハウを蓄積して参りました。ME-GIは、この経験を基に、電子制御、環境対策などの最新技術を融合した機関であり、今後、LNG運搬船を皮切りに多くの一般商船に採用されると考え、注力しているところです。また、2011年7月には、このME-GIを推進機関に採用し、燃費・CO2排出量を30%削減したLNG運搬船「Double Eco MAX」を開発、市場投入を行っています。

今回のデモンストレーション運転の実施により、ME-GI機関の製造・運転体制および、ガス供給システムを含めた統合的な制御システムを確立しました。なお、ME-GIのガス噴射システムの安全性検討は、国土交通省の「船舶からのCO2削減技術開発支援事業」の補助対象事業及び、日本海事協会との共同研究の一環としても実施しています。今後、ME-GIを搭載する船舶の販売・供給体制も整え、環境に優しく経済性にも優れた推進システム並びに船舶をお客様に提供していきます。
担当部署
機械・システム事業本部 機械工場 ディーゼル設計部
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