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2015年

2015年10月1日
LNG燃料船向けME-GI(天然ガスを燃料とした舶用低速ディーゼル機関)の国内商用初号機を完成

商用初号機
三井造船株式会社(社長:田中 孝雄)は、このほど電子制御式ガスインジェクションディーゼルエンジン(以下、ME-GI)の商用初号機を国内で初めて完成しました。

ME-GIエンジンは熱効率の高い大型2サイクル低速ディーゼルエンジンでありながら、使用燃料として天然ガス及び重油の両方を使用できる二元燃料(Dual Fuel)機関です。
中小型エンジンに採用されている燃焼方式のガスエンジンでは、負荷変動によるノッキング・失火などの課題があり、ガス運転時の出力は重油運転時に比べ制限されます。一方、ME-GIは舶用推進機関として十二分の実績を有す低速ディーゼル機関と同等の信頼性・高効率を有し、かつ、全く同様のオペレーションが可能です。すでに、舶用推進用としてME-GIは他社を含めて140台以上の受注がありますが、この度、国内において当社が商用としての初号機を完成したものです。

天然ガスは、SOxやCO2排出量の大幅な削減が可能で、NOxやPM排出量の削減も期待されることから、環境に優しい燃料であり、またシェールガス開発により経済性においても優れていることから、現在主流である重油に変わる舶用燃料として注目されています。

米国船主であるCrowley Maritime Corporation向けにVT Halter Marine Inc.(米国造船所)が建造するContainer/RORO船2隻(約2,400TEU/約400台積、1基1軸)にLNG燃料船の主機関としてMAN B&W 8S70ME-C8.2-GIが搭載されます。

当社は、ME-GI(液化天然ガス(LNG)および重油)、ME-GI-Ethane(エタンおよび重油)、ME-LGI(メタノール他および重油)をはじめとした多様な燃料ニーズに対応出来る体制が整っており、これからも、環境に優しく経済性にも優れた推進システムをお客様に提供していきます。


当社が製造可能な二元燃料ディーゼル機関
機関形式 使用可能燃料 当社製採用決定プロジェクト
ME-GI LNGおよび重油 2件(LNG燃料船およびLNG運搬船向け)
ME-GI-Ethane エタンおよび重油 1件(LEG(液化エチレンガス)運搬船向け)
ME-LGI メタノールおよび重油、
または、
エタノールおよび重油、
または、
LPGおよび重油、
または、
ジメチルエーテルおよび
重油
1件(メタノール運搬船向け)


担当部署
    機械・システム事業本部 ディーゼル営業部
    重村 電話:03-3544-3475
お問い合わせ先
経営企画部 広報室
乾 電話:03-3544-3147