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地球には夢がある
三井造船株式会社
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インドネシアの未来を建設せよ。
タンジュン・ジャティB石炭火力発電所建設プロジェクト

三井造船が東南アジアを中心に力を入れている新興国の社会インフラ建設。
インドネシアの「タンジュン・ジャティB石炭火力発電所」では、土木・建築工事をほぼすべて担っている。
ジャワ島で行われている工事の最前線からレポートします。

インドネシアで急務となっている発電所建設に、
三井造船の土木・建築技術を。

港における桟橋建設からスタートし、大きく成長してきた三井造船の土木・建設工事事業。海外への事業展開も今にはじまったことではなく、香港の青馬大橋、シンガポールのコンテナ・ターミナル、スリランカのバージ発電設備など、30年以上の実績がある。なかでも三井造船にとって関わりの深い国が、インドネシア。これまでも、桟橋から港湾や工場、鉄道の駅舎の建設などを三井造船が行っている。
今、この国で進めているのが、急激に増える電力需要に応える発電所の建設。「タンジュン・ジャティB石炭火力発電所」工事事業では、土木・建築工事をほぼすべて担っている。発電所建設は高度な土木技術の集大成とも言える難易度の高いもの。三井造船の土木・建設技術者たちの強みがいかんなく発揮されていた。

「残橋工事は4ヵ月も工期を短縮。
培った技術で、スピーディな工事を実現しています。」

ジャワ島中部、スマランという街から北北東に70km行った海辺に、タンジュン・ジャティ石炭火力発電所はある。遠浅の海にかかる全長○kmの石炭荷揚げ用桟橋が特徴的だ。すでに稼働している1号基、2号基の建設工事から三井造船は関わっており、桟橋などの海上土木工事、タービン架台、コンクリート製貯水槽などの陸上土木工事、中央制御室など建屋の建築工事、そして煙突工事などを行い、その成果が高く評価され、現在の3、4号基の拡張工事も担うこととなった。現地でプロジェクトをマネージメントしてきた加藤一之に聴いた。
「以前は難しいものは日本でつくって、日本製のものを現地ヘ送って、というのが一般的だったんですけれども、土木建築に関してはほとんどすべて現地で調達するようになっています。骨材だとかコンクリートといったものはすべて現地調達。特殊なものは材料をインドネシアに持ち込んでインドネシアでつくっています。この国は今、電力が不足しており、発電所を一刻も早く増設したい。そこで、1号基、2号基の工事では、工期を短縮することに注力し、桟橋の工事ではプレキャスト工法により、通常より4ヶ月も工期を短縮することに成功しました。高さ240メートルの煙突を立ち上げる工事でも、45日から60日はかかる工事を30日という記録的な早さで立ち上げました。」
現在、取り組んでいる3号基、4号基の拡張工事も2011年末の完工を目指し、順調に進行中。
「これが稼働すれば、ここタンジュン・ジャティが、ジャワ島の電力需要の11〜12%をまかなうことになり、ジャワ島の基幹発電所という位置づけになります。」

加藤一之
加藤一之
鉄構・物流事業本部
建設エンジニアリング部

総合重工メーカーとしての強み。
インドネシアの法律や習慣を熟知している強み。

プロジェクト全体としてはタービンメーカー、ボイラーメーカー、コールハンドリングの設備メーカー、水処理設備メーカーなど、様々な機器メーカーとの共同事業。しかもアメリカの企業、イギリス人コンサルタント、インド人、中国人の技術者、そしてインドネシアの電力会社、現場監督など、国籍も様々な人や企業が集い。国際会議のようなミーティングを重ねながらプロジェクトを進める。そのとき、三井造船の強みが発揮されると、建設エンジニアリング部 部長 黒坂佳司は言う。

「国による考え方の違いもあれば、専門領域の違いもあって、意見の集約は簡単ではありません。しかし、そういうときこそ、我々がただの土木・建設会社ではなく、総合重工メーカーであることが強みとなります。社内に機械系エンジニアも電気系エンジニアも、エンジンや発電機をわかっている人もいる。
したがって、機器メーカーからいただいたローディングデータだけをもとに基礎を設計、工事するのではなく、発電所の本質を理解した上での工夫ができる。こうしたほうがもっと安くできるといったコストダウン案もつくっていける。これは強みだと思います。また、インドネシアの法律や税制度、明文化されていない慣習などを熟知していることも我々が工事をうまく進められる秘密の一つ。30年の経験が活きているんです。」

黒坂佳司 黒坂佳司
鉄構・物流事業本部
建設エンジニアリング部 部長

インドネシアを、オリンピックが開ける国へ。

三井造船における造船事業以外の柱として大きく成長しつつある土木・建設事業。これからもさらに活発になってくることが見込まれる新興国のインフラ整備を担い、各国の成長を貢献しながら、自分たちも成長していこうという方針。すでにベトナムでの橋梁工事を受注していたりと、発電所以外の建設案件獲得も黒坂は進めている。東南アジアでのプロジェクトを動かす人員増と、そのためのグローバル人材の育成制度も充実させはじめている。
「土木のエンジニアというのは、建造物を造ることで国の発展や人々の気持ちを上向きにするようなことができればいいなと常に考えているもの。私たちも、インドネシアをオリンピックが開ける国にしたいね、と夢を話したりしています。」