2009年7月9日
舶用ディーゼルエンジン用
「MES電子シリンダゲージ」を開発、販売開始
簡単・安全・短時間計測

三井造船株式会社(社長:加藤 泰彦)および100%出資子会社の三造テクノサービス株式会社(本社:岡山県玉野市、社長:青木 純)は、大型舶用主機ディーゼルエンジンのシリンダコンディションの検査に使う、シリンダライナ内径の計測器「MES電子シリンダゲージ」を開発し、販売を開始しました。
船舶を安全・正確に運航するためには、定期的な検査が必要ですが、その中でもディーゼル主機関のシリンダ摩耗量の把握は重要な作業です。摩耗を放置しておくと、熱効率の低下や排ガスエミッションの悪化、燃焼トラブル等の恐れもあります。
シリンダ摩耗を知るためには定期的なシリンダライナの内径計測が必要です。しかしながら、従来の計測器による計測作業は、熟練を要し、また人がシリンダライナ内に入って計測を行うために作業環境が厳しく船員の負担が大きい上、計測時間が長いので機関のメンテナンス作業を長時間中断してしまうという問題がありました。
「MES電子シリンダゲージ」はこれらの問題を解決し、計測に特別な訓練が不要で誰にでも操作ができ、人がシリンダ内に入る必要がなく安全快適に計測作業を進められ、電子システムによって短時間での計測が可能という特長を持っています。
また、「MES電子シリンダゲージ」で取得したシリンダ計測データは、当社開発のe-GICS(主機ディーゼルエンジンの遠隔診断システム)に送信することができ、e-GICSによるメンテナンス診断も可能です。
今後も三造テクノサービスは、ディーゼルエンジン・各種プラント機器・ガスタービンコージェネ・クレーンなどの機械設備・製品に対するメンテナンスを通じ、問題解決を提案していきます。
[MES電子シリンダゲージの主な特長]
信頼性の高いデータ | 個人差による読み取り誤差、記録ミスの防止 |
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高い安全性 | シリンダ内の作業が不要で、外部からの操作により計測が可能 この結果、計測者の作業環境と安全性が大幅に向上 |
作業の省力化・時間短縮 | 作業負荷の軽減、計測時間の短縮により、排気弁・シリンダカバーなどの解放・組み立て工事全体の効率化が実現できる 排気弁取り外し状態での計測では、排気弁解放後約20分でシリンダライナ内径計測が完了 |
簡単な操作 | 計測に特別なスキルは不要 |
計測データの連携 | 計測データは、e-GICS(注1)のメンテナンスシートに簡単に転送でき、e-GICSのメンテナンス診断を受けることができる |
(注1)e-GICS(electronic Global Internet Customer Support)は、MAN B&W舶用主機ディーゼルエンジン搭載船の遠隔診断システム。会員数は15の国および地域、133社、登録隻数は、1,512隻(2009年6月末実績)
[製造元]
[販売担当部署]
URL:http://www.techno.mes.co.jp/index.html