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2014年

2014年6月10日
天然ガスを燃料とした舶用低速ディーゼル機関を初受注

Mitsui-MAN B&W_6S70ME-GI
三井造船株式会社(社長:田中 孝雄)は、このほど電子制御式ガスインジェクションディーゼルエンジン(以下、ME-GI)を初めて受注しました。

ME-GIエンジンは熱効率の高い大型2サイクル低速ディーゼルエンジンでありながら、使用燃料として天然ガス及び重油両方を使用できる二元燃料(Dual Fuel)機関です。
中小型エンジンに採用されている燃焼方式のガスエンジンでは、ガス運転時の出力制限や負荷変動によるノッキング・失火などの問題がありました。そのため、船の推進システムとして高効率であるが故に、ほとんどの外航船船舶に採用されているプロペラ軸直結システムへの適用は困難でしたが、ME-GIエンジンでは可能となっています。

天然ガスは、SOxやCO2排出量の大幅な削減が可能で、NOxやPM排出量の削減も期待されることから、環境に優しい燃料であり、またシェールガス開発により経済性においても優れていることから、現在主流である重油に変わる舶用燃料として注目されています。

米国船主であるCrowley Maritime Corporation向けにVT Halter Marine Inc.(米国造船所)が建造するContainer/RORO船2隻(約2,400 TEU/約400台積、1基1軸)にLNG燃料船の主機関としてMAN B&W 8S70ME-C8.2-GIが搭載されます。

当社は、1994年に千葉事業所内に世界初の低速ガスインジェクションディーゼル機関(GIDE)発電設備を完成させ、約20,000時間の運転を実施し、性能・耐久性の確認ならびに運転ノウハウを蓄積してきました。また、2013年4月には国内で初めて舶用低速ディーゼル機関のME-GIとしてデモンストレーション運転を実施し、ME-GIの製造・運転体制を確立しました。今回当社初のME-GI受注を達成し、今後もME-GIの販売・供給実績を積み上げ、環境に優しく経済性にも優れたディーゼル機関をお客様に提供していきます。

担当部署
機械・システム事業本部 ディーゼル営業部
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お問い合わせ先
経営企画部 広報室
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