トップ > プレスリリース(2016) > 液化エチレンガス運搬船向けME-GI-Ethaneの世界初号機を完成
2016年

2016年6月29日
液化エチレンガス運搬船向けME-GI-Ethane(エタンを燃料とした舶用低速ディーゼル機関)の世界初号機を完成

世界初号機
三井造船株式会社(社長:田中 孝雄)は、このほどエタン燃料焚きの電子制御式ガスインジェクションディーゼルエンジン(以下、ME-GI-Ethane)の初号機を世界で初めて完成しました。

ME-GIエンジンは熱効率の高い大型2サイクル低速ディーゼルエンジンでありながら、使用燃料として天然ガス(LNG)及び重油の両方を使用できる二元燃料(Dual Fuel)機関です。当社製造の「ME-GI」はすでに2つのプロジェクトに採用が決まっておりますが、これらのプロジェクトでは、LNG及び重油燃料を使用できる機関仕様となっています。これに対し、今回受注したME-GI-Ethaneは燃料として、LNGではなく、エタン及び重油燃料を使用できる機関になります。この度、当社が世界初号機を完成したものです。

エタンは重油に比べ、LNGと同様に、環境にやさしい燃料ですが、シェールガスの開発・普及に伴い、その優れた経済性にも注目されており、LNG燃料に続き、現在主流である重油に変わる舶用燃料として注目されています。

ドイツ船主であるHartmann Schiffahrt及びノルウェー船主であるOcean Yield向けにSinopacific Offshore & Engineering(中国造船所)が建造するLEG(液化エチレンガス)運搬船3隻(36,000m3型、1基1軸)に三井-MAN B&W 7G50ME-C9.5-GI-Ethaneが搭載される予定です。

当社は、ME-GI(液化天然ガス(LNG)および重油)、ME-GI-Ethane(エタンおよび重油)、ME-LGI(メタノール他および重油)をはじめとした多様な燃料ニーズに対応出来る体制が整っており、これからも、環境に優しく経済性にも優れた推進システムをお客様に提供していきます。


当社が製造可能な二元燃料ディーゼル機関
機関形式 使用可能燃料 当社製採用決定プロジェクト
ME-GI LNGおよび重油 2件(LNG燃料船×2基およびLNG運搬船向け×4基)
ME-GI-Ethane エタンおよび重油 1件(LEG(液化エチレンガス)運搬船向け×3基)
ME-LGI メタノールおよび重油、
または、
エタノールおよび重油、
または、
LPGおよび重油、
または、
ジメチルエーテルおよび
重油
1件(メタノール運搬船向け×3基)


担当部署
    機械・システム事業本部 ディーゼル営業部
    圓尾、重村 電話:03-3544-3475
お問い合わせ先
経営企画部 広報室
乾 電話:03-3544-3147