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レーダ探査技術

地中の空洞などを計測するレーダ装置とわだちぼれ、ひび割れなどの路面性状を調査するレーザー装置の 2つが搭載された車両

私が解説します! 三井E&Sマシナリー 事業開発センター事業開発部 レーダグループ課長補佐・赤祖父 亮佑さん。「AIによる分析技術を進化させ、検査精度の向上とさらなる高速化を目指します」 私が解説します!

「波を見る」ことから始まりました。

「波を見る」ことから始まりました。

レーダ探査技術

レーダによる非破壊検査は、電磁波を照射して、対象物から跳ね返ってくる反射波の時間差や強度などを計測することで、物体内部の状態を知ることができる技術です。でも、確かに情報は得られるのですが、それを読み解き、実際に物体内部の状況を理解するには熟練された能力が必要とされてきました。

そこで当社では、データを3Dの透過画像として表示でき、特別な知識がなくてもリアルな状態を見ることができるシステムを開発。たとえば、道路のアスファルト下に穴が空いていないか、トンネルのコンクリート壁に異物や空洞などがないかなど、社会インフラの安全性が問われる現代の大切な技術として注目されています。

3D画像の実現にあたっては、従来は送・受信一対だけだったレーダ装置を、複数組み合わせて一体化する「マルチパス型」を採用。下図のように角度の異なる複数の位置から反射波を受信することで、3D化だけでなく、鉄筋など電磁波が遮断される裏側の状態まで把握できるようになりました。また、一度の計測で幅広い面の検査が可能になり、工期短縮にも貢献しています。

すでに道路、トンネル、橋梁、建築物など多様な分野で導入が進むこの技術、実は当社が脈々と受け継いできた“波を解析する技術”から始まったものです。その技術はやがて橋梁の制振装置などに応用されるようにもなりました。何がどんな影響をもたらすのか──。その波をよ〜く観察してみると、未来が見えてくるのかもしれません。
※記事の内容は取材当時(2020年7月)のものです。

レーダ探査技術

[ 背景写真 ] 深さ約40cmまでを3.5km/hで詳細に検査するトンネル履工コンクリート内部検査車

立体図

「マルチパスリニアアレイ(MPLA)レーダ」
鉄筋の裏側の状態まで見ることができる仕組み

「マルチパスリニアアレイ(MPLA)レーダ」鉄筋の裏側の状態まで見ることができる仕組み
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