国際海運の分野では船舶から排出されるGHG(Green House Gas)削減が喫緊の課題となり、CO2排出量をゼロにする燃料であるアンモニアを用いたエンジンの実用化は、脱炭素社会の実現に向けた大きな一歩として期待されています。
三井E&Sグループはマテリアリティの一つとして「脱炭素社会の実現」を掲げています。

三井E&Sは、アンモニア焚き大型舶用エンジンおよびアンモニア燃料供給装置(AFSS)の商品化を完了しました。これにより、海運の脱炭素化に向けた社会実装のステージへ歩みを進めています。


新燃料に対応した舶用エンジンを他社に先駆けて開発・市場投入してきた実績

三井E&Sは、1994年に世界に先駆けLNG焚きエンジンを開発して以来、様々な新燃料に対応した二元燃料エンジンの開発を行ってきました。LNGをはじめエタンやLPG、メタノールなど多様化するニーズに応えられる技術と供給体制を整えてきました。累積受注基数は139基となり(2026年6月現在)、環境対応型エンジンのリーディングカンパニーとして実績を積み重ねています。

二元燃料エンジン開発のこれまで

2015年

メタノール焚き二元燃料エンジン完成

2015年

LNG焚き二元燃料エンジン完成

2016年

エタン焚き二元燃料エンジン完成

2022年

LPG焚き二元燃料エンジン完成

2026年

アンモニア焚き二元燃料エンジン完成

二元燃料エンジン累積受注基数

LNG
72
エタン
3
LPG
7
メタノール
57

2026年6月現在


アンモニア燃料エンジンの商品化を実現

次世代燃料として、近年世界的に注目されているのがアンモニアや水素です。燃焼時にCO2を排出しない燃料であるアンモニアを用いたエンジンの実用化は、脱炭素社会の実現に向けた大きな一歩となります。
三井E&Sは2026年2月、一般財団法人日本海事協会立会いのもと、アンモニア焚きエンジン「MITSUI-Everllence B&W 7S60ME-C10.5-LGIA-HPSCR」とAFSSの連携運転による陸上試験を実施し、これらの性能を確認しました。
同試験および審査を経て、船級規則への適合ならびに国際海事機関(IMO)が定めるNOx規制への適合が確認され、アンモニア焚きエンジンおよびAFSSの商品化を完了しました。これにより、実船向けの供給が可能となりました。

アンモニア焚き二元燃料エンジン 7S60ME-C10.5-LGIA-HPSCR 外観


アンモニア供給装置や燃料タンクなど周辺機器も手がけるトータルサプライヤーへ

アンモニア焚きエンジンを積んだアンモニア船を実現するには、エンジンだけでなく、そのエンジンにアンモニアを供給するための新しい燃料供給装置や、他にも新たな周辺機器の装備が必要となります。三井E&Sでは、グループ会社であるTGE Marine Gas Engineering GmbH(TGE)とともに周辺機器の開発も進めています。
三井E&Sは、アンモニア焚きエンジンとAFSSを一体で提供できる国内唯一のメーカーとして、アンモニア燃料船の実用化を支えています。
エンジンと周辺機器に加え、遠隔モニタリングシステムによる安心・安全も提供することで、船舶の推進システム一式を供給できる舶用推進システムのトータルサプライヤーとして、脱炭素社会の実現に向けて取り組んでいます。

三井E&Sの役割

アンモニア焚きエンジン・燃料タンク・燃料供給装置を含めた推進システムを供給

アンモニア供給設備