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2019年01月30日

表層型メタンハイドレートの揚収シミュレーション技術を開発

HD005-メタハイ揚収シュミレーション技術開発gas lift testing facility.jpgガスリフト法の実験装置
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株式会社三井E&Sホールディングス(社長:田中 孝雄、以下「当社」)は、福岡大学(学長:山口 政俊)との共同研究により、表層型メタンハイドレートの揚収シミュレーション技術を開発したことをお知らせします。

日本の排他的経済水域(EEZ)の海底には、表層型メタンハイドレート、砂層型メタンハイドレート、海底熱水鉱床、コバルトリッチクラストなどが存在しており、純国産の海底資源として今後の開発が期待されています。
この中で、メタンガスと水が結晶化した氷状の固体である表層型メタンハイドレートは、海底の低温・高圧状態でないと安定的に存在できません。そのため、海底から海上まで引き上げてくると、途中で一部が溶けてメタンガスと水に分離してしまい、揚収管内の固体(メタンハイドレート)、気体(メタンガス)、液体(海水)の比率が大きく変化します。
表層型メタンハイドレートの揚収設備の設計や、海中での揚収や海上でのガス生産などの操業を成功させるには、この変化の様子を理解しておくことが必要不可欠になります。

表層型メタンハイドレートを海上に引き上げてくる方法のひとつとして、揚収管の途中に空気などの気体を吹き込み、揚収管内の海水に気体が混じることで自然に生じる上向きの流れを利用して引き上げるガスリフト法があります。この方法は、海中にポンプを設置して引き上げるポンプリフト法と比べて、海中に機械がないため、故障による生産停止の危険性が少なくなります。

当社は、長年培ってきた天然ガスハイドレート(NGH)によるガス輸送技術の開発を通じて、ハイドレートに関する様々な技術や特許を保有しています。また、揚収管内の液体、固体、気体の混じった流れである混相流の様子を観測するための実験装置を有しており、メタンハイドレートを含んだ流れの実験等を行ってきました。このような知見に加えて、ガスリフト法のシミュレーション開発の分野で長年の知見を有している福岡大学工学部化学システム工学科 松隈研究室と2016年4月から共同研究を実施してきました。
そしてこの度、表層型メタンハイドレートの分解現象を考慮することができ、ガスリフト法にも対応できる揚収管内の混相流に関するシミュレーション技術を開発しました。

今回開発した揚収シミュレーションは、海底掘削装置、揚収管、そして資源回収船のガス処理設備等の各種機器の設計には欠かすことの出来ない技術です。また、表層型メタンハイドレートの揚収装置やガス処理装置の効率的かつ安全な運転を支援することが可能になります。

当社は、2016年度から行われている、経済産業省資源エネルギー庁、産業技術総合研究所による表層型メタンハイドレート回収技術開発に関わる調査研究に参加して、商業化に向けた回収方法並びに経済性の検討を進めています。
当社は、揚収シミュレーション技術開発を軸にして、これからも表層型メタンハイドレート等の海底資源の揚収技術の確立に邁進していきます。

担当

連絡先
株式会社三井E&Sホールディングス 技術統括部 海洋事業推進室
担当
加藤
TEL
03-3544-3280

お問い合わせ先

連絡先
株式会社三井E&Sホールディングス 経営企画部 広報室
担当
乾(いぬい)
TEL
03-3544-3147

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